【教えて】初めてカードローンを利用するときに気をつけることは?

Q.社会人としても2年目を迎え、いざというときのためにカードローンを申し込んでおこうと思っています。気軽に借金するつもりはないのですが、やはり気をつけて使いたいなあ、と思っているのですが、なにか具体的なアドバイスをいただけないでしょうか。

A. カードローンに対して比較的正しい認識をもっておられるようですね。あなたがおっしゃるようにカードローンは気軽に利用すべきものではありません。でも、わたしがわからないのはあなたはそのことを分かっておられながらも、いざというときのために作って置こうとおっしゃっている。手元にあると普通は使うつもりがなくてもついつい手を出してしまうという可能性については考えられなかったのでしょうか。それとも自分は大丈夫、きちんと自制できると思っておられるのですか?

使ってみるとわかりますが、カードローンって怖いくらい便利なものですよ。だって考えてみてください、汗水たらしてひと月働かないと手にできないような金額を一瞬にして手に出来てしまうのですから。だから非常に誘惑的なのです。例えば、タバコに興味がない人はタバコを手元においておこうなんて思いませんよね。自分は禁煙派だけど、ストレスが溜まった時のために、いざというときのために、タバコを吸えるようになんて誰も考えないわけです。タバコを吸いたい人だけが手元にタバコを置いておきます。ですから、いざというときというのは詭弁で、すでにあなたはカードローンを使う気満々なのではないかと思います。そして、あなたがしようとしているのは借金なんだ、ということをよく認識しておいてください。これが第一歩です。

次に注意すべきことを書くとすれば、貸金業者はどこもズルい、ということでしょうか。例えば、返済方法ですが、カードローンはご存知かと思いますが、決められた限度枠の中で何度でも借り入れることができます。通常であれば追加融資となると再度の審査が必要であるにもかかわらず、その必要がないのがカードローンなわけです。しかし、カードローンは借りては返す、を繰り返していると、実際自分の借り入れ額がどのくらいかわからなくなります。そこをついてカードローン会社が採用している返済方法はリボルビング払いというものです。これはカードローンの借り入れ額の残高に応じて毎月の返済額を一定にするという返済方法で、具体的にいうと限度額50万円として、借入れている額が30~50万円だと、月々1万円円の返済、10~30万円だと五千円の支払い、それ以下だと三千円の支払い、という感じです。一見、利用者にとっては大変ありがたいように見えますが、このリボルビング払いは大いに問題のある制度で、元本がなかなか減らないように設計されているのです。元本がなかなか減らないということは利子を長期にわたって払い続けなければならない、ということです。ですから、このリボ払いの狡さをよく理解した上で自分が一体どのくらい借りているのか、そして利子をどのくらい払う必要があるのかをその都度把握しておくことが大変重要になります。

最後に一点、借り入れるなら相手はひとつのだけの会社に絞りましょう。お金を借りることは恋愛に似ています。一途であることです。あちらからも、こちらかも借りようなんていうことを考えてはダメです。そんなことをしているとどこからも信用を失って総スカンを喰らうことになりますので、気をつけてください。

カードローンなんて利用しないのに越したことはありませんが、どうしても必要なら以上の点を思いに留めてください。

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